2010年12月07日

スラックスの前カン

やっとお直しの忙しさも一段落したようですが…、

それにしても、12月というのにやけに暖かい毎日が続いています。

これが、突然ガーっと寒くなったら、またピークが来たりして…いや、それはないか?


紳士スラックスのファスナーの上に、こんな金具がよく付いています。



写真は、受け側です。

もう一方のカギ型(引っ掛ける側)とで、一組になります。

これは、「前カン」といって、いわゆるホックと同じ機能のものですが、

見ておわかりの通り、糸で縫い付けていません。



裏側に返すと、こんな方法で留めてあります。

受ける金具に表側の金具のツメを差し込んでいるのです。



それを分解すると、こうなります。

今回は、珍しくレディースのパンツにこの前カンが付いていて、

ウェストつめの作業をしたので、この前カンの移動をしました。

小さいツメですが、意外と硬くて外すのが結構たいへんです。

もっともすぐに外れてしまっては、困るものですが。

縫い付けるタイプのホックと違って、差し込むだけなので、生地があまり傷みません。

  


Posted by ボタン at 00:31Comments(2)お直し