2013年07月30日

とことんデニムの修理

当店は、有難いことにリピーターのお客様がたくさんいらっしゃいます。

先日も暑い中、自転車を走らせてお越しくださいました。

前回のお直しを気に入ってくださいまして、またご依頼をいただきました。

ありがとうございます!

ちなみに前回のお直しは、



ジーパンの内側の裾近くのすり切れ修理でした。

やはり?自転車によるものが原因と思われました。

そして今回のお直しもジーパンです。



ヒザのあたりのすり切れ修理。当店でもよくご依頼のある修理です。

裏側から当て布をして、表からミシンをバキバキっとかけてキズを刺し埋めます。

写真ではよくわかりませんが、キズの部分だけでなく、その近辺もかけてあります。

根気のいる作業ですが、私は意外と好きな仕事のひとつです。

そして、こちらはちょっと手強い破れでした。



すり切れというか、生地がなくなってしまっている部分もあります。

基本的には上記と同じ方法で、生地を当ててミシンをかけて再生させます。



もちろん元通りにはなりませんが、こんな感じにはできます。



ご依頼いただきまして、ありがとうございました。

私もジーパンをよく穿きますが、いい感じに体に馴染んだ頃に、

ヒザや裾がすり切れたり、ボロボロになったりするものです。

でもそこからが、デニムの本当の良さが出てくると思うんですよね。

だからあきらめて処分してしまわずに、とことん修理しながら大事に穿いてほしいです。

そのためにも、私も修理の腕を磨かなければいけませんね。


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン  


Posted by ボタン at 10:23Comments(0)お直し

2013年07月26日

ワンピースの前開き作り

お得意様のM様は、私と同じ高校のちょっと先輩です。

今回は、M様のご依頼で、カットソーのワンピースの前開きを作るということでした。



最近、娘さんがご出産されて、授乳用にリメイクできればというご要望です。

ゆったりしたデザインなので、ちょうどいいですね。

これは、ぜひとも前開きに変身させましょう。

元々前に縫い目も何もありませんので、今回はこんな方法でやってみました。



スラッシュ開きという方法で、よくポロシャツなどがこの開きになっています。

生地に切り込みを入れて、開きを作ります。



上前の見返しと、下前の持ち出しに使う生地が必要になりますが、

ちょうどアトリエにあった無地のブルーのシーチングを使用しました。

上前にはボタンホールを開けます。



下前にボタンを付けたら完成。やっぱりボタンが付くと可愛いですね。

ご希望通り前開きのワンピースに変身しました。

暑い夏に赤ちゃんのお世話も大変だと思いますが、このワンピースがお役に立てば幸いです。

健やかなご成長をお祈りしております。

ありがとうございました。


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Posted by ボタン at 10:32Comments(0)リメイク

2013年07月22日

ワンピースをツーピースにリメイク

今まで、「ワンピースをスカートに」というリメイクは何度かやりましたが、

今回は、「ワンピースをツーピースに」新しい試みとなりました。

リメイク前は、こちらのワンピースです。



ここでひとつ訂正がございます。

私、リボンを前後で結んでしまったのですが、これは両サイドで結ぶのが正解です。

お詫びして、訂正いたします。申し訳ありません。

表からはわからないのですが、実は総裏地つきで、着るシーズンが難しい感じがします。

お客様的にも、ちょっとこのままではあまり着られないので…とのことでした。

ご希望をおうかがいして、やらせていただいたのが、こちらです。



はい、ツーピースに変身しました!

こちらのほうが断然可愛いと思うのですが、いかがでしょうか?

一番の問題は、上下に分けるとどうしても縫い代で幾分とられてしまうこと。

そのロスを最小限にするために、上着の裾は、裏地で閉じてどんでん仕上げに。



総裏で手がかかるかと思いきや、かえって手間が省けました。

そして、スカートのウェストは総ゴム仕上げに。



モスグリーンの生地を見返し状に縫い、ゴムを通しました。

ちょっとミニ丈ですが、ギャザー分量がたっぷり入って、可愛くなりました。

お客様にご試着いただいたところ、雰囲気がぴったりでよくお似合いでした。



ほぼイメージ通りに仕上がったようで、とても喜んでいただけました。

これなら上下別々にも着られるし、組み合わせでは年間通して着用可能かも。

ご依頼いただきまして、ありがとうございました。


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Posted by ボタン at 23:34Comments(0)リメイク

2013年07月19日

ニットの穴あき修理

ニットのほつれや穴あきなど、最近お問い合わせが増えています。

当店の場合はニット専門店ではありませんので、元通りにとはいきませんが、

できるだけのことをして、最低限それ以上キズが広がらないようにいたします。

糸の太さやゲージ、編地やキズの大きさなどお品物とキズの具合によって、

修理の方法もその都度いろいろ考えて対処します。

手縫いでかがったり、小さな穴なら縫い絞ったり、或いはミシンで縫い込んだり。

余裕のある時は、自分の着古しで試したりもします。


今回のご依頼は、こちらのやや目の粗いざっくりしたニットの穴あきでした。



おそらく糸が何かに引っかかって、切れてしまい、ほつれたそばから、

穴が開いて広がってしまったと思われます。

しかも、ほつれは現在も進行中のようですから、

これは一刻も早く手当てをしなければ、どんどん広がってしまいます。

とりあえず、拾えそうな目を拾って、部分的に編み直し。

どうしても糸の足りない部分は、脇縫い目から必要最低限の糸を頂戴して、



針に通して手でかがり合わせました。

脇縫い目は、もちろん元通りに縫い直しますので、問題ありません。

そして、仕上がりがこちらです。



元通りにはなりませんが…ということで、お客様にはご了解いただいていましたが、

実際にご確認いただくまでは、やはり落ち着きません。

そして、お渡ししたところ、ご満足いただけましたようで、

たいへん喜んでいただけました。ありがとうございます!

これでまた、自分の引き出しもひとつ増えたと思います。

今シーズンは、このような目の粗いニットが多く出ていろようです。

着心地は良いのですが、非常に引っかかりやすいので、

バッグなど持ち物にも気をつけてご着用ください。


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Posted by ボタン at 00:09Comments(0)お直し

2013年07月15日

ブラウスのサイズダウン

今年は梅雨明けが早く、もうすっかり夏になってしまいました。

そんな暑い中、お直しをお持ちいただきました。

今回ご紹介するのは、こちらのブラウスです。



前のピンタックや衿の刺繍など、とても凝った素敵なブラウスですが、

全体にサイズが大きく、このままでは着られないので・・・ということで、

お客様のサイズに合わせて、小さくすることになりました。

素材やデザインも素敵なので、処分してしまうのはもったいないと思います。

以前の洋服は、このようにまず肩の大きさが一番気になります。

それから、全体にボックスシルエットのようにゆとりがあり過ぎて、不自然です。

肩幅、身幅を上から下までつめてコンパクトにすると、



このようになりました。

やはり、見た目がかなり違ってきます。


そしてもう1点も同じように、



こちらも全体にゆとりが多すぎて、いまどきのイメージではありません。

お客様のサイズに合わせてサイズダウンすると、



こんなにコンパクトになりました。


買った当時は、「定番」「シンプルな飽きのこないデザイン」と思っても、

年々、その定番やシンプルが少しずつ変化しています。

そして、現在よりも良い素材を使っている服が多く、

今それだけの服を探しても、売られていないことも少なくありません。

全体的にお直しすると、どうしても料金がそこそこ張ってしまいますが、

お直しするだけの価値はあると思います。


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Posted by ボタン at 12:07Comments(0)お直し

2013年07月10日

チカラ・ボタンの教室とは

この教室に通って来られる生徒さんの目的は、それぞれいろいろ。

着なくなってしまった(着られなくなった)洋服がたくさんあって、何とか着られるようにしたい、

背が高い、背が低い、WとHの差が大きいなど体型に特徴があり、既製服が合わない、

以前にお直し屋さんに出したところ、思い通りにならなかった上、高い料金を取られた、

お直しもやってみたいけれど、洋服作りや小物作りにもチャレンジしてみたい、

等々、このほかにもたくさん、本当に人それぞれ違います。


では、数ある裁縫関係の教室から、この教室を選んでいただいた決め手は?

お直しを専門に教えてくれる教室が他にほとんどなかったので、

少人数制でじっくり教えてもらえそうな洋裁の個人教室を探していたので、

実際にお仕事をいる人が先生だから、ブログの内容を見て、

というお言葉が多かったです。ありがとうございます。


この教室が大手のスクールと一番違う点は、やはり少人数での個別指導。

市販の本や解説書には書かれていない、でもどんな場面でも必ず役立つ

「基礎の基礎」から学べる。(例えばピンの打ち方や糸端の処理の仕方なども)

日々お直し作業をしているので、実践にすぐに役立つ内容をお教えできる。

また、決まったカリキュラムやコース組みをしていないので、

無駄なくやりたいことがダイレクトに勉強できる。

もっとたくさんありますが、キリがないので、今日はこれくらいにしておきます。


こんな教室なので、生徒さんとも仲良しになって話がはずんでしまうせいか、

ついつい写真を撮り忘れてしまって…少しだけアップしておきます。

先日の授業のおまけというか、ついでにお教えしたのが風呂敷の縫い方。



カドの縫い方がいつもわからなくて、ゴロゴロしてしまうのがイヤとのことで、

こんな感じに斜めに折り上げてミシンステッチすれば、すっきりします。

いわゆる「ガクブチ」というテクニックですが、これは簡単なやり方です。

ジャケットの袖口とかでしたら、もっと高度なやり方で始末します。



まあ風呂敷ならこれでも充分。表側から見た目もすっきりします。

こんなちょっとした疑問にもお答えしています。(出来るだけ)


こちらはコートの袖口のすり切れ修理です。



実際にお客様からのご依頼もたいへん多い修理のひとつです。

とてもきれいに仕上がりました、これならお友達にも喜ばれるでしょう。

修理は面倒な仕事だと思われがちですが、私はやりがいのある仕事だと思います。




うっかり元の写真を撮り忘れてしまったので、よくわからないかもしれませんが、

リメイク完了した生徒さんのブラウスです。

袖を外し、着丈・身幅をつめ、ギャザー分量をカットし、フリルを取り外し…

と結構あちこち手を加えて、最終的にこんな夏仕様のブラウスに変身しました。

自分でできれば、好きなようにカスタマイズできるし、しかもタダ!

これは、やらない手はないと思いますよ~。 


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン


  


Posted by ボタン at 19:50Comments(0)教室

2013年07月03日

ポイントリフォーム2例

まず、営業時間の一部変更のお知らせから。

7月9日(火)は、15:00~19:00

7月15日(月・祝)は、11:00~15:00
とさせていただきます。

お客様にはご迷惑おかけいたしますが、よろしくお願いいたします。


お客様のお持ちになるお直しの内容は、人それぞれです。

全体的なサイズ変更もあれば、超部分的なお直しや修理もあります。

今回は、そんな部分的なお直し例をご紹介します。

まず、こちらは、



かなり着込まれていい感じにクタッとなった、ブラウスの衿元の穴あき。

元から薄手の素材である上に、年月が経って余計に薄くなってしまっているので、

よくやるミシン刺し修理では、更にキズが大きくなってしまう心配があります。

共布はもちろんありませんので、別布を継ぎ足すとそれもおかしいし…

で、ひらめいたのが、穴があいているのだから、それを利用してしまおう、

ということで、お客様からお任せいただきまして、仕上がったのがこちらです。



スラッシュあきのようなボタンあきにしてみました。

何せ生地が薄くなっているので、裏側から別の生地で補強をしつつ、

穴の部分はデザイン的な感じにまとめてみました。

お客様もこれには大満足していただけたようです、よかった!


こちらは、袖口にファーの付いたニットのカーディガンです。



ファーが縫い付けられているので、真冬の寒い時期はこれでいいのですが、

ちょっと暖かくなると、着られないので、着用期間が限られてしまうというお悩みでした。

何とか取り外しができないだろうか…ということでやってみました。



まず、ファーの端の部分に細いゴムでループを作り、縫い付けます。

そして、カーディガン本体の袖口には、



相対する位置に小さなボタンを数か所付けて、



ボタンをはめれば、ファーが付きました。

外からは、ボタンはまったく見えなくなるので、大丈夫です。

ボタンを外すと、



普通のカーディガンにスイッチできます。

外側に2個付いているボタンは、元からファーを固定させるために付いていたものです。

これなら、真冬以外のシーズンでも着回しができますね。

クリーニングに出す時も便利ですよ。


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン





  


Posted by ボタン at 14:14Comments(2)お直し