2013年10月30日

ジャケットの肩と袖山

この時期、よくお問い合わせがあるのが、ジャケットの肩幅つめです。

何年か前の服ですと、肩幅が大きく厚い肩パットが入っています。

こんな場合は、肩幅をつめて、パットを薄くすることができます。

つめ寸法によって、身幅の調整が必要にになったり、バランスが悪くなったりと、

いろいろなケースがありますので、実際にご試着いただいたて、

どのようにお直しするかを決めています。


今回もジャケットの肩幅をつめましたが、ちょっと気になることがありました。



古着のジャケットだそうで、年数が経っていたせいか、袖山がシワシワで、

肩もなんだか妙にデコボコしていて、着心地が悪そうでした。



これは、裏側に内蔵されていた肩パットと裄綿(ゆきわた)です。

肩パットはおわかりと思いますが、裄綿はあまり聞きなじみがないかもしれません。

袖山に張りをもたせるため、裏側に縫い付けられている柔らかい芯のようなもの。



こんなふうに袖山の裏に縫い付けます。

このジャケットに付いていたのは、すっかり形が崩れてしまった肩パット、

そして、ヘタって薄くなってしまった裄綿でした。

これでは、肩幅をつめただけでは、きれいに形が保てません。

そこで、共に新しいものに付け替えました。



こうして、きれいにお直しが仕上がりました。


たとえば、しばらくクローゼットの中で、ハンガーに掛けっぱなしにしていた

コートやジャケットなど、肩パットが変形してクセがついてしまったり、

着てみたら、何だかすっきりしないという場合、

パットや裄綿を取り替えれば、きれいになることもあります。

処分してしまう前に、ご相談いただければと思います。


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン  


Posted by ボタン at 15:06Comments(0)お直し