2014年03月30日

コートのすり切れ修理

4月1日より、お店の定休日を火曜日に変更いたします。

営業時間は、今まで通り11:00~19:00、金曜日のみ15:00~19:00です。

ご来店の際は、お間違いなさらないように、ご注意ください。


桜も開花して、だいぶ暖かくなってきました。

このくらいの時期になると、ジャケットやコートなど冬物をしまう前に、

傷んだところや気になる部分のお直しをお持ちになる方が増えてきます。

今までにも何度も掲載してきましたが、今回もニーズの多いお直しをご紹介します。


お客様がかなりお気に入りとのことで、長年着られていた冬のコート。

きっとついついこちらばかり、お召しになってしまうのでしょう。

あちこちに歴史を感じるようなすり切れやキズがたくさんありました。


まずは、定番の袖口から。



かなりきてますね。でも大丈夫です。

キズを中に縫い込んでしまうので、



この通り、スッキリと修理できました。

この修理は、今までにもたくさんのお客様から喜んでいただいております。

当店でもお勧めの修理メニューのひとつです。


そして、こちらも次いでご依頼の多いポケット口。



どうしても手の出し入れで傷んでしまう箇所です。

こちらは、一旦外しておいて縫い込み修理し、また元通りに付けると、



このように、外からの見た目では、わからないくらいに修理できます。


あと、お客様が気にされていた裏側も。



衿の付け根のあたりの裏布が、やはりすり切れてしまっています。



近辺の裏地もだいぶ薄くなっています。

こんな場合は、部分的に別布をのせて、こんな方法で修理します。



こうすれば、着ていても安心できますよね。



私が心掛けているのは、その場凌ぎの応急処置的な修理ではなくて、

その後も長く着ていただけるように、「丈夫で見た目もきれいに」ということです。

大事なお洋服を大事にお直ししなければ、と思っています。


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン
  


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2014年03月22日

圧縮リバーシブル素材コートのお直し 後編

前回に続いて、今回は後編をアップします。

今回のスタートは、この状態からです。



元々衿ぐりと前端に、取り外しできるファーが付属でついていたそうです。

袖山のタックを外して、身幅と袖幅を若干調整し、シルエットを変更した」ところまで。

これだけでも見た目かなり変わりましたが、せっかくならもう少し変えましょう。


で、もう一度横からよく見てみると、



お袖がまだちょっと太いのが気になります。

特に、袖口近くに何本かのダーツが入っていて、それがボリュームを出してしまっています。

そこで、カフスを一旦外して、ダーツ分量を全て追い出して、

袖幅を再度ラインを引き直し、縫い直してカフスを付け直してみました。

仕上りはこちら。



これで袖口付近がかなりすっきりとして、やっと普通のボリュームになりました。


そして更にもう一頑張り。

ファーが付いていた関係で、前がホック留めの突合せになっていました。

これをボタン留めの前開きに変更。



ボタンはお客様にご用意いただきました。

ちょうど雰囲気の良く合ったボタンが見つかって、よかったですね。

そして、それに合わせてボタンホールを手かがりで作製しました。



これによって、身幅が更に少しつまって、よりスッキリとした印象になりました。

これで今回のお直しは、やっと全てが完了しました。



長いことお預かりしていたこのコート、やっとお返しすることができました。

お客様も「これなら着られます!良かった!」とたいへん喜んでいただけました。

やはり、お客様に喜んでいただけることが、何よりうれしいです。

ついでに最初の状態をもう一度お見せしましょう。



これがすべてのスタートでした。

ずいぶん変わりましたね。自分で言うのも何ですが。

今回のお直しは、とても時間も手間もかかった分、勉強になりましたし、

「やり遂げた感」があり、とても思い出深いものとなりました。

ありがとうございました。


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2014年03月20日

圧縮リバーシブル素材コートのお直し 前編

最近ではあまり見かけなくなった、上質のウール素材のコート。

「圧縮リバーシブル」という特殊な素材で、解説するのも長くなるため、

今回は前編・後編の2回に分けてアップします。


お客様もずっと捨てずに保管されていて、どうにも着られずお悩みでした。

問題のこちらのコート。



一番気になるのは、袖山タックのデザインと、全体の身幅の大きさ。

ただ触っただけで、すごくいい素材ということがわかるので、何とか着たい。

毎年、冬になると出して着てみようとしても、どうしても着られなくて…



お客様がとても悩んでいらっしゃるのがよくわかりました。

何とかしてご着用できるようにお直ししなければ。


ただ一番の問題が、この「圧縮リバーシブル」素材の扱いの手間です。

一見すると普通のウール素材のように見えますが、

実は、通常の倍以上の工程が必要なんです。

縫い合わせの例をご説明すると、

まず、この生地は2枚の生地が糸で綴じて1枚の生地になっているので、



生地の間にハサミを入れて、それぞれの生地を必要な分量だけ開きます。

そして、一方の生地と相方の生地とをミシンで縫い合わせて、



更に、今のミシン目にもう片方の生地を折ってのせて、細か~く手でまつります。



ですので、通常のロックミシンの始末はいたしません。

考えただけでも気が遠くなるような作業です。

表側から見ると、こんな感じです。



これだけ手間がかかりますので、料金もそれなりに高額になります。

お直し屋さんによっては、承りを断られることもあるようです。


とりあえず、気になっておられた袖山のタック



取り外して、ノーマルな袖山に変更終了しました。



それによって、袖幅も少しボリュームダウンできました。

身幅もご希望分つめまして、一旦完了。

でも、実はまだ続きがあります。

それは、次回後編でまたご紹介します。


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2014年03月14日

セブンカルチャークラブ溝の口 最近のレッスン

今までにも何度かお伝えしてきましたが、現在アトリエでの教室のほかに、

第2第4火曜日の月に2回、セブンカルチャークラブ溝の口店にて、

「気ままに楽しむリメイク」の講座を行っております。

体験講習会を経て、本講座が2月から始まり、先日3回目のレッスンを行ってきました。

最初のうちは、私自身も生徒さん達もちょっとぎこちない感じでしたが、

3回目ともなると、皆さんお顔馴染みとなって、和気藹々と楽しく行っています。

こじんまりと少人数制ということもありますが、一般的な洋裁教室とは全く違って、

皆さんなさりたいリメイクや小物作りができるので、満足度も高いように思います。

少しだけですが、写真に撮ってきましたので、アップしますね。



こんな感じで本当にこじんまりと、それぞれマイペースで進めています。

奥に見えているのは、アトリエで使っているのと同じ直線ミシンとロックミシン。

本格的な道具を使って、こちらでもプロのコツをお教えしますよ。


こちらは、ウールのストールをリメイクして作られたロングベスト。



両端に入った民族調のデザインを見事に活かして、洒落たベストになりました。

真ん中の部分に頭の通る分の切込みを入れて、両脇を縫い合わせました。

こんな簡単な縫製だけで出来上がってしまうのが、リメイクの醍醐味ですね!

裾の柄に合わせて、衿ぐりにもオレンジ色の糸でぐるっと刺繍したことによって、

統一感も出て素敵な一着となりました。


こちらは、お裁縫超初心者の生徒さんの作品です。



小物作りはもちろん、ミシンをかけるのもほぼ初めて、でもやってみたい…

ということで、教えてくれる教室を探していたら、この講座に出会われたそうです。

最初はできるかどうか、とても不安なご様子でしたが、

個別対応で基礎の基礎から勉強できますので、心配いりませんよ。

3回目にしてこんな可愛いバッグが完成しました。

これは、体験講習会で作ったルームシューズを入れるための袋。

次にどんなモノを作ろうか…ワクワクしてきますね。

少しずつ勉強してステップアップしていきましょう。


そして、お直しももちろん勉強できます。



こちらのカーディガンは、かなり肩幅が大きくちょっと着られないので…

ということで、シルエットをお直しされました。

肩幅・身幅もジャストサイズになり、これなら自然に着られます。

インナー次第で、ジャケット風にも着られるので、重宝すると思います。

「もっとたくさんあったのに、捨てないで取っておけばよかった」と生徒さん。

ご自分の服はもちろんですが、お友達やご家族の服もぜひなさってみてください。

喜ばれるし、ご自分の腕もアップします。


こちらもカットソーのサイズお直しです。



ジャケット風のちょっと厚手のニット素材。

お袖が少し長かったのと、身頃がちょっとゆるいのが気になるようでした。

袖丈はかなり悩まれたようでしたが、結局こちらの七分丈に落ち着きました。

手首を出すと、ほっそりときれいに見えます。

そして、ウェストのあたりで脇線を使って身幅を少しつめました。

ぴったりとご自分のサイズにカスタマイズでき、きっと気持ち良く着られると思います。

これからの季節に活躍しそうな一着になりましたね。


こんな感じでレッスンしています。

リメイクをやってみたいけれど縫い方がわからない、ミシンかけに自信ない、

他の生徒さんのペースについて行けるかが心配で…

そんな方々にこの講座はぜひおすすめです。

受講のご希望がございましたら、生徒さんのご入会は随時受付ております。

また、実際にレッスンのご見学もできます。

お問い合わせは、セブンカルチャークラブ溝の口さまに直接お願いいたします。


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Posted by ボタン at 14:15Comments(0)教室

2014年03月10日

最近の教室とお知らせ

既にホームページでは、告知しておりますが、

4月1日より、定休日を火曜日に変更させていただきます。

ですので、毎週水曜日は、全面的に通常営業となります。

※毎週金曜日は、今まで通り15:00~19:00の営業となります。

それに伴いまして、お直し教室等の教室の開催日が変更になります。

毎週土・日・月・水・木曜日の11:00~または、14:00~となります。

4月以降のご予約の際には、ご注意ください。

そして同時に、4月1日より受講料を改定いたします。

1回2時間で3,500円、3時間で5,500円とさせていただきます。

(3月中の受講までは、2時間で3,000円、3時間で5,000円です)

以上の通り変更いたしますので、お間違いのないようよろしくお願いいたします。


では、最近の教室の様子をアップします。

まずは、パンツのファスナーの取替から。



現状をよく見ながら、ファスナーを外します。

もちろん、ファスナーの長さの調整も実習しますよ。

あまり使い慣れない道具かもしれませんが、ぜひやってみましょう。



縫い合わせは、順番を間違えないように注意しましょう。

実は「ほどき」さえできれば、あとは意外に早くできてしまうファスナー取替。


デニムパンツのヒザがすり切れてこんな状態に。



裏側から当て布をしてミシンでたたいて修理します。

ヒザのあたりは、そのままだとミシンが入らないので、一旦縫い目を外して作業します。



周辺も生地が傷んでしまっているので、当て布は大き目にしましょう。

あとはひたすらミシンをかければ…



きれいに仕上りました。

外した縫い目を最後に縫い合わせるのも忘れずに。


こちらは、スカートのウェストつめにチャレンジ中です。



本日が2回目の受講ですが、ミシンかけも落ち着いていますよ。

きれいに仕上げるためには、各工程ごとにきちんとアイロンをかけること。



面倒でも、省いてはいけませんよ。

次回で完成しそうです。頑張りましょう。


スラックスの丈つめダブル仕上です。



ダブル仕上も初心者の方には、ちょっとハードル高めのようですが、

その構造をきちんと理解すれば、そんなに難しいことはありません。

最後の仕上の止めは、糸止め・スナップ止めの両方をやってみました。



スナップ止めには、ちょっとしたコツがあります。

聞いてみれば、なるほど!と、きっと思っていただけると思います。

スナップ止めのいいところは、外してダブルの内側に入ったゴミがかき出せること。

紳士服なんてあまりお直ししないかもしれませんが、お役立ちのコツが満載なんですよ。


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Posted by ボタン at 19:56Comments(0)教室

2014年03月05日

ジャケットの肩幅つめ、身幅つめ、着丈つめ

お承りしたお直しの実例、お客様よりご了承いただいたものの、なかなかアップできず…

できるだけ、たくさん投稿していきますので、ご参考になれば幸いです。


今回は、ジャケットの肩幅つめの実例を2例ほど掲載します。

まずはこちらから、



ノーカラーのV開きロングジャケットです。

以前は確かにこんなデザインも出回っていましたが、さすがに今このままではちょっと…

Vの開きも深いし、着丈が長いので重心が下にいくので、バランスも良く見えません。

でも、素材やチェック柄はベーシックで、何とか着られるようにしたい…

そこでお直ししましょう。



まずお客様が一番気にされていた肩幅を2㎝ほどつめました。

やはり2㎝つめると、見た目の印象がかなり変わります。

完全に肩のラインから落ちていましたが、ジャストな位置になりました。

そして、肩パットも少し薄手のものに変更して落ち着きました。

更に、着丈も10㎝以上つめて、ノーマル丈に変更。

つめ寸法がかなりありましたが、バランス的に自然にまとまって良かったです。

お承り時には不安そうな表情だったお客様でしたが、

お渡しの時には、「これでまた着られます」と満足気なご様子でホッとしました。

ありがとうございました。

そしてもう1例はこちらです。



はいこれは、一目で肩の大きさがわかります。

こちらもかなり以前のもののようですが、お客様のお気に入りのお洋服のようで、

ぜひ、着られるようになさりたいということで、やってみました。



今回は、何しろ大きかった肩幅を約3㎝つめてみました。

肩幅のつめ寸法が大きい場合は、身幅もそれに合わせてつめる必要が出てきます。

脇と前ダーツの縫い目を利用して、少しずつつめてみました。

やはり何か所かに分散すると、仕上りもきれいですし、着やすくなると思います。

また、年数の経っている服は、中の芯地もヘタってしまっていることが多いので、

適宜新しいものに交換すると、シャキッとして表情が生き返ります。

今回も、袖山の裄綿を交換したところ、張りが出てきれいになりました。


昔のジャケット、捨てられなくて…という皆様、

どうぞお気軽にご相談ください。

ご試着いただいて、じっくりご相談しながらお承りいたします。


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン



  


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2014年03月01日

コートの衿取り外し

この冬、コートのお直しをたくさん承っておりますが、中にはこんなご依頼もあります。



こんなスタイリッシュでカッコいいコートですが、「この衿をなんとか取り外したい」

とのことで、なるほどそう言われると、かなり衿ぐりが詰まっています。

外からの見た目ではあまりわかりませんが、実際着てみるときっと気になりそうです。



個性的なデザインだと、どうしても着方が限られてしまったり、着心地がイマイチだったり。

そうすると、いずれは着なくなってしまう…ということにもなりかねませんね。

それでは、やっぱりもったいない。

というわけで、お直ししてみました。

一言で「衿を取り外す」と言っても、外した後をどう処理するかが問題です。

無難なのは、見返しを作って縫い合わせる方法だと思いますが、

今回のコートは、衿ぐり部分に分厚い素材の切り替えが多く入っていて、

こちらのミシンでは、縫い合わせができない恐れもあります。

そこで、こんなやり方にしてみました。



以前に別の修理でも使用したことのある「グログランテープ」でパイピング処理。

何しろ異素材を使った凝ったデザインなので、何でパイピングするかが問題でした。

グログラン素材なら、存在感もそこそこあるので、まわりの素材にも負けないかなと。



ファスナーも適度な位置でカットしました。

これでだいぶ詰まった衿から解放されるのでは、と思います。

ファーのマフラーやストールでカッコよくアレンジしていただければ。

これで少しでもご着用の回数が増えてくれれば幸いです。


横浜・菊名の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン  


Posted by ボタン at 19:44Comments(0)お直し