2015年01月31日

裏地の破れ修理

早いもので、1月も最終日となってしまいました。

いろいろ思うことはありますが、あまり深刻に考えずに先に進みます。


今回は、地味ながらもお問い合わせやご依頼の多いお直しのご紹介です。

表から見た分には何ともなくても、裏地がビリビリに破けてた!なんてことよくあるようです。

こちらは、ワンピースの裏地です。



上身頃はほとんど無傷ですが、下のスカート部分が傷んでいます。

これは後ろスカートですが、全体に破れたりすり切れたりしています。



特にスカートのスリットの部分は、力がかかるので、破れやすいところです。

上身頃は問題ないので、今回はスカート部分のみ部分取り替えにしました。



ファスナーの下のあたりに切替線を作って、別の裏地を接ぎ合わせました。

前スカートもこんな感じで。



裏地は全体の取り替えももちろんできますが、手間も費用もかかりますので、

こんな部分取り替えでも充分だと思います。


こちらは、コートの裏地です。



ちょっとよく見えないのですが、近づいて見ると、



このように縫い目の辺りが、裂けてしまっています。

なぜこの部分だけ…と思ったら、どうやら原因は、表側に。



ちょうどポケットの位置だったんですね。なるほど。

そこで、いったんこの縫い目をほどいて、裂けている方にはべつの裏地を継ぎ足して、

片方の縫い目は、接着芯を当てて補強して、縫い直しました。



これで、まだまだこの先着られそうです。




そして、こちらは紳士スーツのジャケットの裏地です。



ちょうど、袖ぐりの脇の下のあたり。

この部分もよく擦れて傷みやすいところです。



この場合は、いったん袖付けの縫い目をほどいてから、

補強の効果も兼ねて、傷んでいる部分に別の裏地を被せます。

また、袖口もやはりすり切れやすいところですが、

こちらの場合は、あえて袖口に補強や継ぎ足しをせず、



袖の中ほどで別の裏地を継ぎ足して、傷んでいる部分はカットし、袖口をまつり直します。

紳士ジャケットの袖の裏地は、たいてい身頃の裏地とは別の素材になっていて、

こんなストライプとか、ちょっとしゃれた裏地になっています。

チラッと表の袖口から見えた時に、元の裏地が見えたほうがいいと思います。

ですので、多少手間がかかりますが、このようなお直しの仕方をお勧めしています。


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Posted by ボタン at 19:40Comments(0)お直し

2015年01月26日

レザースカートのウェストつめ

だいたい毎年1月~2月は、お仕事的には閑散期になりますが、

今年は、ちょっといろいろありまして…現在バッタバタの大忙し。

あ、でもお客様は少なめですので、今ならゆっくりご相談いただけますので。

どうぞご遠慮なくアトリエにお越しください。


今回は、ちょっと変則的なお直しのご紹介です。



こちらは、革素材のスカートです。

ウェストから両サイド・裾にかけて、無数のハトメが打ち付けてあるデザインです。

非常に手間のかかった素敵なデザインですが、細身のお客様にはウェストがかなり大きめ。

たぶん、全体で6~8㎝くらいはつめる必要がありそうです。

しかし・・・

このデザインでは、ウェストも両脇もダーツも手のつけようがありません。

ちなみに、お客様も数件他のお直し屋さんに持って行かれたそうですが、

どのお店でも、見せた途端に「これはできません。無理です」の返事だったそうで。

う~ん、それはごもっとも。

「どんな方法でもいいので、とにかく穿けるようになればいい」とのご希望でした。

でも申し訳ないのですが、このままお持ち帰りいただこうと、99%思っていました。

ですが・・・あ、そうか。

とっさに思いついたのは、こんな基本中の基本でした。



そう、ウェストにゴムを通して絞る。

ヒップ~裾のラインは、ほぼピッタリでしたので、ウェストさえ小さくなれば良かったのです。

革素材なので、多少のゴワつきはどうして残りますが、

着用されると、そんなに気にもなりません。

もちろん、ゴムを通すと言っても、布帛のものと違って、

あちこちの縫い代に縫い留めたり、ミシンも入らない箇所が多くて手作業も多く、

指先がかなり痛くなるほどではありましたが。

お客様もきっと、お直しは無理と諦めていらしたと思うのですが、

穿けるようになって、とても喜んでいただけました。


「行き詰まったら基本に返る」が役に立ちました。

お直し屋としては、これはとても荒っぽい方法と非難されそうですが、

技術云々よりも、お客様のご希望を実現することが一番大事と私は思っています。


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Posted by ボタン at 19:04Comments(0)お直し

2015年01月21日

Tシャツの衿ぐりを広げましょう

だいぶブログネタがたまっているので、少しずつアップしていきますね。

今回は、今までにも何度もやってきたリメイクです。


アイテムは、今までにも多かったライブTシャツで、今回は初のスキマスイッチ。



可愛いデザインですね~。

お客様のご希望としては、ちょっとゆったりめのラウンドネックにしてほしいとのこと。



確かにこのままだと、キュッと詰まっているので、

着脱の際に、特に女性の場合は、ファンデーションがべったりと付いてしまいます。

急いで着替える時など、「あ~あやっちゃった」という経験あると思います。

そこで、いつものように、元の詰まった衿ぐりのパイピングを取り外して、

希望の大きさに広げたら、裾を少しカットして、新しい衿ぐりのパイピングにします。

もちろん、裾はカットした後、始末して元通りに戻します。



新しい衿ぐりは、こちらです。

ちょっとゆったりめで、女性らしい優しいラインにしました。



このくらいの開き加減なら、やたらと広がり過ぎでもないし、

着脱もスムーズになりそうですね。

このリメイク、お問い合わせも多くいただいています。

料金ですが、上記のような場合、

①元のパイピングを外して、②衿ぐりをVまたは大きめのラウンドにカットし、

③裾をカットして始末する、④カットした布で衿ぐりをパイピングする。

この一連の作業が1セットとなりまして、4,000円前後いただいております。

お問い合わせは、お気軽にどうぞ。


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Posted by ボタン at 23:38Comments(0)リメイク

2015年01月17日

ジャケットの衿を反転

ほ~んとに毎日寒いですね。

私は、とにかく足の先が冷えてしまって、指がしもやけになりました。

真冬のこの寒い中ですが、今回は春夏物のジャケットのお直しです。



このようなオフ白の一重のジャケットは、一枚持っていると重宝しますが、

どうしても、衿の内側の首回りが、汗やホコリで汚れてしまいます。

着ている時はまだいいのですが、脱いだ時にとても気になるものです。



写真の撮り方が下手ですみません。

実際は、かなりこの辺りが、汚れてしまっていました。

クリーニングに出しても、意外と汚れが落ちないまま戻ってきたりして…

では、これをお直しで何とかきれいにできないものか…

何か生地をのせるとか、あれこれ考えましたが、

一番きれいになりそうだったのが、これを使うこと。



衿の裏側です。ここは全く汚れていないので、きれいなままでした。

で、どのようにするかというと…

いったん、上衿全体を身頃から取り外して、くるっと180度回転させます。

そうそう、上衿を反転させて身頃に付け直すのです。



こちらが仕上りです。

元は裏側のきれいな面が、今度は表側になりました。

そして、汚れていた元の表側は、



裏側に隠れてくれるので、全く見えなくなってしまいます。

衿反転のお直しは、シャツの衿のすり切れなどでよくやる方法ですが、

ジャケットではやったことがなかったので、若干不安な面もありましたが、

思ったよりきれいに仕上がって、よかったです。

お客様にもたいへん喜んでいただけました。

これからも、いろいろなお直しの研究・開発に取り組みたいと思っています。


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Posted by ボタン at 18:44Comments(0)お直し

2015年01月10日

コートの肩をすっきりと

お正月もあっという間に過ぎてしまった感がありますが、

それにしても、とても寒い年末年始だったように思います。

今の時期、あたたかなコートは必需品ですが、

少しでも気になる部分があると、なかなか袖を通す気になりませんね。

思い立ったら、お直しをするチャンス、ぜひご相談ください。

今回は、ご相談件数も多い、コートの肩周辺のお直しのご紹介です。


まずこちらのロングコート。



確かに昔流行ってましたね、こんな丈の長いコート。

そして、大胆に落としているドロップショルダーに大きめの肩パット。



でも全体のデザイン自体はシンプルですし、無難なグレーの色合いと素材。

これは、きちんとお直しすれば、まだしばらくは着られそうです。

そこで、お直しした結果はこちらです。



長かった着丈は、ヒザ下くらいでカットしてノーマル丈に。

そして、肩のあたりは、



肩幅をややつめて、ドロップショルダーの落ち具合を少なくしました。

また、肩パットはこの際取り外して、ナチュラルな肩にしました。

これならシンプルなコートとして、まだまだ着用できそうですね。


続いてもう1点。



こちらも、やはり肩の大きさがきになるラグランスリーブのコート。



時代を感じてしまう?シルエットです。

そこで、ラグランの肩線を縫い込み、肩パットを外したら、



こんなに自然な感じにイメージチェンジします。

これは、お直ししない手はありませんね。


ずっと着ていないけれど、どうしても捨てられない…

お気持ちはわかりますが、そのままではまず着ることはありません。

そんなコートをお持ちでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。


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Posted by ボタン at 00:42Comments(0)お直し

2015年01月03日

ジャケットの肩幅つめ

あけましておめでとうございます。

一人でも多くの人のお役に立てるように、喜んでいただけるように、

そして、少しでも暮らしやすい社会作りに貢献するために、

チカラ・ボタンは、今年も全力で取り組みます。

ブログもできるだけアップしていきますので、今年もよろしくお願いいたします。


たくさんあるネタの中から、ご要望の多いジャケットの肩幅つめにします。

今回は、肩パットにも注目してみました。

お直し前のジャケットがこちらです。



お品物はとても良いのですが、かなり大きな肩が気になります。

逆三角形のようなシルエットにも見えてしまいます。



肩が大きいため、身頃にも少しシワができてしまっているようです。

今回は、本体の肩幅を2㎝くらいつめましたが、肩パットもカスタマイズ。



何しろ、こんな分厚い肩パットが入っていましたので、



中のアンコを少し抜いて薄くして、カタチも本体に合わせて整えます。

セットインスリーブの場合は、少しでもパットが入っていた方がきれいです。

こちらが、抜いたアンコです。



そして、仕上りはこうなります。



やはり、今はこちらの方が自然な感じに見えます。



身頃の脇のあたりも、すっきりとした印象になりました。

これなら、まだしばらくは着用ができそうですね。


もう一枚、ジャケットの肩幅つめの画像がありますので。



お直し前は、やはり肩が大きく強調された逆三角形のシルエットでした。

たぶん、着ている本人もこれでは肩がこってしまいそうな感じがします。

こちらも肩幅をつめて、肩パットもお直しします。



ミルフィーユのような何層にも重なった分厚い肩パット。

中の層を少し間引きして、



薄手の肩パットに変身させて、ジャケットに取り付けます。

仕上りはこちらです。



ずいぶん変わりましたね。

女性らしい優しい感じの印象になりました。


アトリエに持ち込まれる服は、10年前の服なんて新しいほうです。

20年前、30年前の服をお預かりすることも珍しくありません。

どうぞ、お気軽にご相談ください。


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Posted by ボタン at 11:05Comments(0)お直し