2015年03月12日

スラックスの内股すり切れ修理

チカラ・ボタンの修理は、おかげさまで、お客様からも高い評価をいただいております。

今までにも何度かご紹介しましたが、今回はこちらを詳しくご案内いたします。


スラックスの内股すり切れ修理です。

すり切れてしまった部分に裏から当て布をして、ミシンステッチで細かく刺していきます。

仕上りの裏側を上から見ると、



真ん中に見えるグレーの生地が当て布です。

もう少し近くから見ると、



当て布は、実際のキズより大きめに当てます。

キズの周りも生地がかなり薄くなってしまっているので、

その周りも修理しておかないと、またすぐに破れてしまいますから。

そして、右上に見える薄いグレーの生地は「シック」といいます。

このシックは、新品を買う時にお店に頼めば、たいてい大きめのものに付け替えてくれます。

今回は、このシックも穴が開いてしまっていたので、作り替えました。

もっと近寄って見ると、



当て布は、周囲がほつれないようにロックで始末しています。

そして、ミシンステッチは布の端ギリギリまでかけています。

よく他のお店だと、やたら大きな当て布で周りが余ってパカパカしていることがありますが、

あれだときっと履き心地がよくないんじゃないだろうか…と思い、

私はこのようにやっています。

表側から見ると、



このようになります。


こちらも同じ内股すり切れ修理です。



やはり裏側はこんな感じ。もちろん左右両方ともやります。

表側は、このようになります。



修理はその場凌ぎでなく、できるだけ丈夫に美しく…と心掛けています。


横浜・大口の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン  


Posted by ボタン at 19:28Comments(0)お直し