2015年04月17日

スカートをカッコよく幅出し

2冊目の本「手ぬいでちょこっと洋服お直し サイズアップ編」が発売になり、

書店さんの手芸本のコーナーを覗くと、前作本と並べて置いてくださっていたりして、

思わずニッコリ!としてしまいます。

お裁縫好きの方もそうでない方も、どうぞぜひ一度お手に取ってご覧ください。


今回は、スカートの幅出しをリメイク的に、カッコよくアレンジしてみました。

お直し前のスカートはこちらです。



黒無地に白の飾りステッチが効いたお洒落なデザインです。

ウェスト~ヒップのあたりを中心にサイズ出ししたいところ…しかし、

ダーツやタックが全くなく、脇の縫い代分だけでは足りません。

このような場合は、脇に足し布をするのが通常なのですが、この足し布が問題。

※当アトリエでは、別布を使用する場合、原則はお客様にご用意いただきます。

ただ、スカートそのものと全く同じ素材はまず見つかりませんし、

近いものでも、やはりちょっと違うと目立つし、なんか野暮ったくなってしまいます。

…と、ここでとても良いものを発見しました。



こちらです!共のベルト、しかもそこそこ幅もあります。

これを両サイドにプラスすれば、ちょうど理想的なお直しができます。

お客様にご了解をいただいて、やってみました。こちらです、



ベルトには縦方向にスーッとステッチが入っていましたので、それを活かしました。

ヒップから下は、足し布すると逆に幅が出過ぎてしまうので、

スカート本体の幅を若干けずって、調整しながら接ぎ合わせてみました。

平面に置いて見ると、こんな感じです。



スカート本体のステッチと、幅出しした足し布のステッチが一体感があるので、

いかにも「付け足しました」という感じがせず、自然に見えると思います。

しかもステッチで、タテのラインが強調されて、カッコよく見えます。

ベルトを使って大正解でした。


そして、こちらはおまけ。おそろいのトップスです。



ノースリーブのインナーですが、こちらもちょっときつめ。後ろから見ると、



ウェストがキュッと締まっていて、実はこのような変則的なファスナー開き。



裾側が開いて、途中から閉めるようになっているので、開閉がしにくい。

そこで、お客様のご提案で、このファスナーを外してしまい、

そこに、別布を三角形にはめ込んでみました。



これなら着脱もスムーズで、ストレスがありません。

それにファスナー開きよりも、今風でおしゃれな印象になりました。

ちなみにここで使った別布は、やや厚手のシフォンのような素材です。


お直しもただ単にサイズを調整するのでなく、こんな風にリメイクの要素をプラスして、

カッコよくアレンジすれば、元のお洋服よりずっと価値も上がるし、

元々好きだった服が、もっともっと好きになること間違いなしです。


横浜・大口の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン

  


Posted by ボタン at 19:22Comments(0)リメイク