2015年12月20日

圧縮リバーシブル素材コートのお直し

まず年末年始の営業のご案内からです。

年内の営業は12月28日(月)まで、年明けは1月6日(水)から、となります。

ただし、お急ぎのお客様、お休み中に教室に来たいという生徒さんは、

その旨ご連絡いただきましたら、できる限り休業中でもご都合に合わせますので、

ご遠慮なくご連絡ください。

※ご希望に副えない場合もございますので、ご了承ください。


今回のお直しは、こちらのロングコートです。



お客様のご希望としては、まず着丈が長いので短くカットしたい、

最近は、冬の時期はパンツばかりで、ほとんどスカートを穿かないという方が増えました。

となると、このようなロング丈よりもショート丈の方が、パンツ姿にマッチします。

それに何より、足さばきも良くなって歩きやすく、軽快に着られます。そして、



やはり、この肩の大きさが気になるということでした。


いつものように、肩線で肩の出っ張りを縫い込み、丈をカットするのですが、

今回のコートの場合、素材がちょっと違います。遠目にはわからないのですが。






この素材をカットして断面を見てみます。

この素材は、「圧縮リバーシブル」といって、上の写真のように、

2枚の生地が、圧縮されてぴったり重なっていて、生地の間を細かく糸が渡っています。

例えば丈をつめる場合、



希望の位置でカットしたら、2枚の生地を剥がしながら、間の糸をハサミで丁寧に切ります。

そして、2枚の生地をそれぞれ内側に折り曲げて、



折山を細かく縫い糸でまつります。

この工程は、全て手作業で行いますので、もちろんかなりの手間と時間がかかります。

それ以前に、それ相応の技術も持っていなければできません。

なので、この素材のお洋服のお直しは、通常の倍くらいの料金になります。


そして、仕上りはこのようになりました。



着丈は今回30㎝くらいカットしたと思います。



また、肩線も自然になるように縫い込み、肩パットは取り外しました。

上等な素材ですから、お直ししてできるだけ長く着られるといいですね。


横浜・大口の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン


  


Posted by ボタン at 20:18Comments(0)お直し