2025年05月21日

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

5月もそろそろ月末、徐々に湿度が高くなってきているようです。

梅雨入りも間近ということでしょうか。もうそんな時期でしたっけ。

ベランダの紫陽花はまだちょっと咲きそうにありませんが。

今年も猛暑となるのは間違いないようですから、夏の対策をしておかないと。

いろいろありますが、まずは暑さに負けないよう体力作りと睡眠かな、私の場合は。


前回のブログはGジャンの袖丈つめでしたが、今回も袖丈つめつながりで。

やはりアウターの袖丈ですが、今回は一重仕立てのコートです。

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

ちょっとわかりにくいかな、少し近づいて見ると、

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

袖口は「ボタン開き」ですが、カフスではなく生地が続いていて、ボタン穴も開いています。

これはお直し屋としてはちょっと厄介な袖口です。

デザインとして出来上がってしまっているので「肩でつめる」はよくやる方法ですが、

手間がかかる分料金が高くなるのと、つめる寸法に限界があります。

また若干アームホールが小さくなるので、スリムなデザインには向きません。

で、どうしようかなぁと考えて、今回は袖の途中でつめることに。

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

また少し近づいて見ます。

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

はい、こんな感じになりました。

ボタン開きの少し上の方に切替線(縫い目)を作ってカフスのような感じに。

つめる寸法に応じて袖幅に誤差ができますから、幅調整をしています。

この方法は今までやったことがなく、今回初めてチャレンジしてみました。

これならまあ見た目も許容範囲内かな、と思いますがいかがでしょうか。


そしてもう1着、こちらもアウターで防水コートです。

これがまた非常に難題の袖丈つめでした。

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

袖口にはマジックテープと近くにファスナーも付いています。

そして更に肩から少し下の位置にもファスナーがあるという特殊なデザイン。

できれば10㎝くらい袖丈をつめたいのですが…

袖口も肩も触れないので、またまたどうしようかと考えに考えて。

やっと考えついたのが、これわかるかなぁ

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

ファスナーとファスナーの間の何もない部分、ここをカットしてつめるという方法です。

かなり強引なやり方ですが、もうこれ以外ないなと思って決行しました。

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

結果はこちらです。この縫い目で寸法分をカットしてつめました。

幸いあちこちにデザイン的な縫い目があったので、この縫い目もそれほど違和感はありません。

また念のため、裏から防水テープも接着しておきました。

袖丈つめ 途中で縫い目を作ってつめる方法

もちろん裏地も同寸法分つめておきました。

お客様にお渡しする際はもうドキドキでしたが、とても喜んでいただけました。

良かった~、ありがとうございます!

おかげさまでこれでまた、お直しの新しい引出しが増えました。


横浜・大口の洋服お直しアトリエ&教室 チカラ・ボタン 



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Posted by ボタン at 18:57│Comments(0)お直し
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