2024年11月16日

コートの大きな襟取り外し 寒さに備えて冬支度

11月も半ばを過ぎて、やっとこの辺りも紅葉が始まってきたようです。

今日はまだ暖かですが、来週は一気に真冬並みの気候になるとか。

この週末のうちに冬服を着られるようにアイロンかけたりとか、

暖房器具も出して寒さに備えておいて慌てないようにしたいものです。


今回のお直しもまた私物ですが、寒い日に備えたお洋服のお直しです。

こちらのダウン風中綿コート。



「ダウン風」と書いたのは、実はこちらはリアルなダウンでなくて、

吸湿発熱のポリエステル素材が使用されています。

もちろんすごくあったかなハーフコートで、真冬によく着ています。

ただ気になっているのは、こちらの大きな襟。



中綿もモリモリにたくさん入っていて、マフラー要らずでサッと着られます。

というのがもちろんありがたく長所でもあるのですが、

それだけに特徴がありすぎて、変化がつけにくい…

更に冬は何着かのアウターを着回しするので、

何だかいつも同じコートを着ているような感覚になってしまった、というのが悩みでした。

軽くて暖かなのは本当に助かるので、この先もまだまだ着続けたいし。


ということで、よし!やってみよう。

思い切ってこの大きな襟をまず身頃から取り外しました。

そして恐る恐る?静かに中綿を取り除きます。

幸いリアルダウンのように飛び散らず、きれいに取り出せました。

そして生地の縫い目を解いて平らにして、バイヤステープ状に細長く何本かにカット。

それを取外した身頃の襟ぐりにパイピングしました。





こんな感じにシンプルなノーカラー・ラウンドネックになりました。

もうちょっとボリューム出すとか工夫した方が良かったかなとも思いましたが、

まあとりあえず今回はシンプルにしておきます。

マフラーやスヌードなどでいろいろ変化もつけられますし。


デザインや色使いに特徴のある服、インパクトの強い服って存在感があるのですが、

その分記憶に残るので、いつも同じ服を着ているような感じに見えるかもしれません。

また冬のアウター、何度も着るから本人もどうしても飽きてしまいがち。

そんな時はお直しや部分リメイクで変化をつけるとリフレッシュできますよ。


※今回のお直しは、中綿ポリエステル素材でできています。
  
  リアルダウンの素材ですとお直しはできませんのでご了承ください。 


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Posted by ボタン at 19:58Comments(0)リメイクお直し

2024年11月04日

かぶり型ニットマントにファスナー取付 着やすくなった!

あっという間に11月、今年もあと2か月を切りました。何と。

その割にはやはりまだ暖かいですね。

この辺り(横浜)では、紅葉する気配は全く感じられません。

ただこれからストーンと季節が進んでいきなり寒くなるかも、なのだそうです。

でこの連休は、まだ半分しかできていなかった衣替えを完了しておきました。

冬物お直し、油断してると先に寒くなっちゃいますよ。


というわけで?今回は私物の冬物お直しのご紹介です。

もうたぶん3年くらい前に買ったニットのマント。



通販で一目見てあまりのカッコ良さに思わずポチっとしたのですが、

これセーターみたいにかぶり型で、しかも私が着るとヒザのちょい上くらいまである。

やや厚手もしっかりしたニットなので、アウター的な感じなのですが。

何度か着て出かけたけど、外でも中でも脱げずにそのままで。

結局着られずいつもシーズン初めに眺めて終わり、となってしまっていました。


どうしようかなぁと思っていましたが、やっぱりファスナーで前開きにしました。




よ~し、これなら楽に着脱できそうだ。

もっと早くお直ししておけば良かったな。

形がわかりにくいので、こちらの写真も載せておきます。



こんな感じで腕が出せるようになっています。

ファスナー全開するとこんな感じになります。



私は今回シングルファスナーを付けましたが、

自転車に乗る方はダブルファスナー(上下開閉)にするといいかもね。

お気に入りのアウターで、紅葉を観に行くのも楽しみですね。


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Posted by ボタン at 19:24Comments(0)リメイクお直し

2024年10月23日

最近の教室 カットソーのお直し 袖口リブもやってみました

そろそろ10月も終わりですが、まだまだ暖かな日々が続いています。

でも寒さを感じる日もあり、お直しの方もいよいよ繁忙期に入ってきました。

メールやお電話でのお問い合わせも増えてきました。

納期は多少長めにいただくこともありますが、どうしてもお急ぎという際は、

お電話でお問い合わせいただいた方が少しでも早くご回答できます。


今回もご好評?のミシン男子お直し教室の様子をご紹介します。

お直ししたのはこちらの古着のカットソー。



着丈と袖丈をご希望の寸法分つめました。

着丈つめの方は、もう何度もやっているので手馴れたものです。




カットソーのお直しには欠かせないロックミシン。

最初のうちは皆さん「おっかなびっくり」でミシンをかけていますが、

すぐに慣れるので大丈夫ですからね。

もちろん男子の皆さんも上手に使いこなしていらっしゃいます。


袖丈のつめ、袖口リブのものは今回初めてやってみました。



リブはいったん取り外して、そこからつめる分だけカット、再びリブを縫い付けます。

袖口が緩い場合は、リブを少しきつめになるように縫っておきます。

縫い合わせはリブを少し引っ張るような感じで。

合印を付けておくと失敗せずにきれいに仕上げることができます。

今回も見事に完成しました。


古着買ったはいいけど、サイズが合わない…そんな時はお直し教室でやってみませんか。

作業の前に試着してフィッティングもできますから、ピッタリに仕上がりますよ。


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Posted by ボタン at 19:18Comments(0)お直し教室

2024年10月12日

ニットジャケットの着丈・袖丈つめ お家でできる方法も

10月半ばに差し掛かり、あの暑さはどこへやら。

急に涼しくというよりむしろ肌寒いくらいの気候にいきなり変わってしまいました。

特に朝晩がかなり冷えるようになってきましたので、気をつけないといけませんね。

そして急に寒くなってくると、そうです、お直し屋も急に忙しくなってきました。

夏の間はヒマを持て余すくらいでしたが、そろそろ覚悟して取り組まないと。

秋冬に着たいお洋服のお直しはお早めにおもちください。


今回は私物のニットジャケットをお直ししましたのでご紹介します。

ニット製品はご家庭では直せないと思われがちですが、必ずしもそうではありません。

お直ししたかったのはこちら。



製品のサイズはSサイズですが、低身長(150㎝)の私にはそれでも長過ぎで。

羽織ってみると異様にバランスが悪くてまだ一度も着ていませんでした。

思い切って約10㎝の着丈つめをしてみました。



どうでしょう。上の写真と比べるとまあ「ショートジャケット」という印象ですが、

私にはこれがジャストフィットな着丈感なのです。

ただニットの場合、裾のリブを移動するのが難しいので元通りにはできません。



だから裾はリブ無しでそのまま折り上げた感じの仕上げになります。



割としっかりした編地なので、この仕上でも問題ありません。

ではどのように始末したのかというと、裏側をご覧ください。




布(ニット)端を切り落として、裏地でくるんでパイピング、まつりで仕上げました。

裾縫い代には伸びないように接着芯を貼っておきました。

ジャケットとして着用の場合、人前で着脱した時に見えてもこれならOKです。

更に何よりこの素材が結構しっかりしている分、ズーンと重みもあったのですが、

それがだいぶ軽減されて、これなら肩もこらずに一石二鳥かなと。

思い切って着丈を短くして良かったな、と改めて思います。


そして更にオマケ?じゃないけど、袖丈も3㎝ほどつめました。

これも袖口のリブはもう無視して、そのまま折り上げ方式で。



こんな感じにスッキリとして見えます。

ではこちらもどんな風に始末したのかというと、




これ裏側になります。

リブ付きそのまま折り上げて、端を千鳥掛けでまつりました。

何故千鳥掛けにしたかというと、伸縮性が欲しいからです。

通常の流しまつりにしてしまうと、充分に伸縮せず途中で糸が切れてしまいます。

ですから伸びたり縮んだりさせたい時は、千鳥掛けにするといいですよ。

これならお家でもお手軽にチャレンジできるでしょう。

ちなみに身頃の裾は伸縮しなくてもいいので、パイピング仕上げにしました。


ニットのお直しは自分では無理!とは思わないでください。

いろいろチャレンジしてみましょう。


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2024年09月25日

スラックスの破れ修理 意外と気がつきにくい

暑く長い夏が続きましたが、やっと数日前より涼しく秋らしくなってきました。

何だかホッと一安心したような気分です。

それでも例年よりは気温高めで本格的な秋はまだ先のようで。

こうなると暖かなまま一気に寒くなるのでは。

そうなるとお直し屋としても一気にお直しのご依頼が集中しそうで今からちょい心配。

お直しある方は、できるだけ余裕のあるうちにお早めにお持ちいただけますと助かります。


今までのブログでも何度かご紹介してきましたが、

相変わらずご依頼の多いお直しが、スラックスのとある破れ修理。

内股すり切れ、いわゆる「股ずれ」というヤツです。

何せ隠れている位置にできてしまうので、破れていても気がつきにくいのです。

最近も何故か数件このお直しが続きました。

今回のはこちら。



やはり見事にパックリといってしまっています。

でもお直しできますから大丈夫ですよ。

いつも通り、裏側からキズに合わせて別布を当てます。

そしてミシンでキズを指し埋めるように、カタカタとひたすらにかけていきます。

穴の開いていない側もかなり擦れて薄くなってしまっているので、

そちらも同様にひたすらミシンかけます。



表から見ると、このような状態になります。

あ~ちょっと見えにくいですね、すみません。

でも確かにキズ(穴)は塞がりました。



指差しているところが穴が開いていた部分です。

裏側から見るとこんな感じ。



私は当て布ギリギリまでミシンがかかるように仕上げています。

その方が無駄がなく、穿き心地も良いと思うので。

右手にあるのは、「シック」という元から付いているパーツです。


内股すり切れは、比較的体格の良い方、日常の動きの多い方、学生さん、

などの方々に起こりがちなトラブルです。

まあできればあまりキズが大きくならないうちに、お直しした方が良いですよ。


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2024年09月12日

最近の教室 尖った襟先をマイルドに ミシン男子のリフォーム

9月もそろそろ半ばになりますが、残暑というより猛暑のような毎日。

先日の台風の影響もあったせいか、さすがにちょっとバテ気味です。

作業がなかなか進まなかったり、つまらないところで間違えてしまったり。

つい気も緩みがちですが、ここはしっかり引き締めて取り掛からなければ。

まずは体調管理、食べ物にも気をつけて体力つけましょう。


今回も最近の教室をご紹介。

この頃若い人達の間で、また古着のブームがきているとか。

ウチの教室でも古着大好きさんが何人かいらっしゃいます。

デニムだけでなく、コートやジャケットやワンピース等々、外国製もあれば日本製もあり。


今回のお直しアイテムも古着で購入されたシャツでした。

形はそんなに古い感じではないのですが、襟のデザインがやはり古さを感じさせます。



写真の撮り方が暗くて見えにくいかな、すみません。

この襟先、うーん尖ってますよね。

最近この襟のデザインはあまり売ってないかな。

全体的には、ちょろっと見えてるブレード?飾りが付いていたりなかなかお洒落なデザイン。

襟先だけがちょっと残念な感じなので、こちらをお直ししました。



このくらいなら普通のシャツ襟として着られそうですね。


そしてついでにもう一着のシャツも全く同じお直しのご希望でした。



こちらはとてもサラッとした素材で、今頃着るのにちょうどいい感じです。

しかしこちらもかなり尖ってますね~。

そこでサクサクとお直ししました。



はい、マイルドな襟先になりました。

すぐにでも着られそうです。

と、さらっと書いてますが、そうそう簡単に直せるものでもありませんので。



今回はこちらのミシン男子がお直ししました。

もうだいぶ前からこの教室に通われているベテラン生徒さんです。

チカラ・ボタンの教室では、男子の生徒さんももちろんお受入れしております。


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2024年08月29日

最近の教室 ウェスト出し2種

8月もそろそろ終わりですが、今週も台風が近づいています。

しかもとても勢力の強い台風ということで、ちょっと心配です。

早く過ぎ去ってくれたらいいのですが、スピードはとても遅いようです。

大きな被害にならないようにと祈るばかりです。


最近あまりに暑いので、午後の教室通常は14:00~16:00で行っていますが、

ご希望の生徒さんには、15:00~17:00でも対応できるようにしました。

お帰りになる時の暑さがだいぶ違うようで、生徒さんからもまずまず好評です。

それにしてもこの暑い中、教室に来てくださる生徒さん達には本当に感謝です。


さて、今回は教室で行ったウェスト出しのお直しのご紹介。

まずはボトムス、パンツのお直しです。

before写真を撮り忘れて、既にお直ししたものですが。すみません。



タックの入ったスラックス調のパンツ、秋のカラーが素敵ですね。

本体はタックやダーツから少しずつ出して、

ベルトの足りない部分は、裏側から共布を切り取り継ぎ足し、写真の指差しているところ。

脇のあたりですし、別布でなくやはり共布ですから継ぎ足してもあまり目立ちません。

パズルのようにパカッときれいに納まってくれています。

そして布をカットした裏側はどうなったかというと、



こちらはさすがに共布はもうないので、別布を継ぎ足しています。

まあ裏側ですからまず人目に触れるものではありませんのでこれで充分ですね。



ミシンの扱いも慣れてきて、上手に縫えるようになってきました。

いろいろお直ししたいものがあるらしいので、また持って来てくださいね。


そして、こちらはボトムスではなくワンピースのウェストです。




ウェストで切替があり、前側はフラットなウェスト、後ろ側はゴムが入っています。

で、この後ろ側のゴムがややきつめのようで、ウェスト全体がちょっとキツいと。

さてどうやってお直ししましょうか。

ちょっとたりない分のゴムを継ぎ足すか、

あるいは今のゴムを取り出して、新たに長いゴムを入れ直すか、

ま、それでもいいんですけど、ここはできるだけ面倒でないやり方で。


ゴムはウェストの前後の境目、つまり脇縫い目ギリギリから入っています。



なので、このゴムのスタート位置を少しだけ(数㎝)後ろにずらします。



脇縫い目からはずれますが、まず人は気にしませんし、自分も気になりません。

ゴムを足したり入れ直すこともなく、ウェストにちょうどいい感じにゆとりができました。


このように教室では、生徒さんのご希望を聞きながら、

その生徒さんに合った方法でお直しのやり方を考えながらお教えしています。


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2024年08月13日

パンツのウェスト 前フラット後ろゴム→全部ゴム仕様に

8月の3連休は終わりましたが、お盆休みは続いているのでしょうか。

今週も引き続き連休中の方々も少なくないようです。

もちろん中には全く連休ではありませんという方々もいらっしゃいます。

ウチのアトリエも基本、連休とか関係なく仕事をしております。

※8月14日(水)はお休みをいただきます。

今週末は台風の予報もありますおで、どうぞお気をつけてお過ごしください。


最近お承りしたレディースパンツのウェストのお直しをご紹介します。

最近パンツのウェストってこんなデザインのが結構ありますよね。



後ろ側はゴムが入っていて、



前側はゴムでなくフラットな仕様、いわゆる「きれい見え」のウェストってやつです。

今回のウェストはベルト仕様でなく、本体の生地がウェストまで切り替えなく続いているタイプ。

ファスナーは付いていませんので、ゴムでプルオンして着脱します。

これ一見きれいなのですが、ゴムが半分しか入っていないので、

それほど伸びがないため着脱がしづらいことがあります。

特にウェストとヒップのサイズが差がある人は要注意です。私もです。

ウェストはちょいゆる目でも、ヒップでつかえてしまいます。


今回はお客様のご希望で、前側も全部ゴムを入れて着脱しやすいように。



前本体ですが、左右両方に3㎝くらいのタックがありますので、これを開きます。

今回はベルト仕様でなくウェストまで生地が続いているのでずっと平らに伸ばします。



ゴムを入れちゃった画像なのでわかりにくいかもしれませんが、これが前側の表面。





そして前側の裏面、見返しの生地が足りなくなるので別布で継ぎ足しています。

これで後ろも前も一周ゴムがぐるりと入りました。

お直し前よりもかなり着脱は楽になると思います。


以前のブログで、ゴムウェスト・プルオンタイプでゴムの伸びが足りず、

やはり着脱のしづらかったパンツに、ファスナーを付けてお直しした例をご紹介しました。

https://botan.hama1.jp/e1606730.html

こちらもよろしければご参考までご覧ください。


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Posted by ボタン at 19:35Comments(0)お直し

2024年08月01日

最近の教室 ボリューム袖を普通袖にチェンジ

猛烈な暑さが続く中、8月になりました。

それにしても今年の夏は本当に暑いと思います。

ずっと横浜に住んでいますが、35℃を超えることが今までこんなにあったかな。

まとにかく体調に気をつけて無理をしないように心掛けましょう。


こんな暑い中、教室に来てくださる生徒さん達には本当に感謝しています。

教室はいつも午前(10:30~)と午後(14:00~)行っているのですが、最近の気候を考慮して、

午後の授業を14:00~16:00の他に、15:00~17:00もできるようにしました。

どちらか生徒さんのご希望のお時間で行います。


最近のファッションで「ボリューム袖」まだまだ流行ってますよね。

TVの女子アナさん達も結構ボリューミーなお袖でちょっとビックリすることもあります。

今回はそんなボリューム袖のリフォームです。

生徒さんの持って来られたのは、こちらのシャツタイプのタック袖のワンピース。



爽やかなブルーのストライプ、寄ってみますと、



確かにかなりの分量のタックが入っていてボリュームあります。

試着してもらうと、やはりかなりモリモリッとなります。

それが気になってどうしても着られず、まだ一度も着ていないとか。

あら~それは大変。

ちょっと難しいのですが、ここは頑張って何とか着られるようにお直ししてみましょう。


実は今回のお直しはちょっと特殊なので、難しい部分を私の方でやらせてもらい、

生徒さんにはできる範囲内の作業をやっていただきました。

まずあちこち測った寸法を元にして、普通袖のパターンを作ります。

で、いきなり現物の袖を裁断せずに、ここは用心で試しに違う生地で袖を作り付けてみます。





こんな感じにできましたら、生徒さんに早速試着してもらいます。

どうやらこれでOKのようです。



そしたら初めて、本チャンのワンピースのお袖を裁断して縫い合わせます。



はいこんな感じで、ボリュームを取り除いて普通のお袖になりました。



袖口の付近もちょっと力が入り過ぎていたので?普通のシャツに近い感じに。

今回はちょっと難易度高めのお直しのため、何回か回数は多めにかかりましたが、

ほぼご希望の通りに出来上がり生徒さんも大満足のご様子でした。

そしてこのようなお直しだと、やはり何回かの試着が必要であること、

更に細かな確認を取りながら作業ができるというところ、

これこそがお直し教室でできる強みだと私は思います。


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Posted by ボタン at 20:05Comments(0)リメイクお直し教室

2024年07月24日

デニムのウェストつめ ハイライズボトムスはぴったりのサイズに

前回のブログでもお伝えしました通り、アトリエの業務を再開しております。

以前と同じく完全ご予約制となっておりますので、

ご希望がございましたら、メールかお電話でまずご連絡ください。

よく「営業時間は何時~何時ですか?」と聞かれますが、

特に決めてはおりません。

日々異なります。用事で不在の時も度々あります。

ただしご予約いただいた日時は必ずアトリエ内におります。


また、事前アポ無しでたまたま自分が居たところにご来訪されても、

自宅アトリエですので散らかっていたり、自分の身だしなみも整っていなかったり、

とてもお客様をお通しできる状態にはありません。

そのための事前ご予約となりますので、ご理解ご協力をお願いいたします。


過去にも登場したかもしれませんが、デニムのウェストつめをご紹介します。

ここ数年、デニム(ジーパン)のウェスト位置がかなり上になっています。

いわゆる「ハイライズ」です。ハイウェストというとわかりやすいかな。

10年くらい前?だと、主流は「ローライズ」で実際のウェスト位置よりもかなり下目でした。

ローライズに慣れてしまっていると、多少ウェストがゆるめでも穿けちゃうから大丈夫、

と思ってしまいがちですが、今のデニムはそれだとカッコ良く穿きこなせません。

ジャストウェストか、それよりやや上目で穿かないと、

本来のヒップや太ももの位置が下にずれてバランスが悪くなってしまいます。

少しくらいならベルトを締めるという手もあります。

ウェストはゆるい方が楽だからと、大き目のサイズで穿くと何かカッコ悪くなっちゃいますよ。


今回のデニムはこちらです。



まあ一般的なデニムです。

このままだとウェストサイズは3㎝くらい大き目なのでつめていきます。

左右両脇で0.75㎝つまんで縫いつめたいところですが、



前ポケット口にリベット(金具)が付いているので、これを避けて後ろ側のみ1.5㎝つめます。



このように脇の縫い目でつめています。リベットはそのまま。



そしてウェストベルトですが、ちょうど近くにベルト通しがあったので、

そこに隠れるように縫い目を作ってつめました。



ちょっとめくって見ると縫い目が出てきたでしょ。


こんな感じにして、デニムもウェストつめは出来ます。

やはりピッタリのウェストサイズ、これは気持ちよく穿けますよ。


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Posted by ボタン at 20:20Comments(0)お直し

2024年07月22日

アトリエ再開します

リフォーム工事のため、長期にわたりアトリエ休業しておりましたが、

お直し、そして教室とも業務を再開いたします。

たいへんお待たせいたしました。

とは申しましても、ここ連日のこの暑さというより猛暑。

アトリエにお越しいただきたいのは山々ですが、何より皆様どうぞご無理のないように。

以前と同様に、お直しのご相談・お承りは全て完全ご予約制となります。

事前にご連絡いただき、日時のお約束をさせていただきます。

何かと面倒なお直し屋で申し訳ございません。

ただお客様お一人お一人の満足度はずっと高い所に目標を掲げております。

よろしくお願いいたします。


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Posted by ボタン at 19:48Comments(0)その他

2024年07月13日

リフォーム工事中 タンクトップの前開き過ぎ問題

アトリエは引き続きリフォーム工事中のためお休みをいただいております。

お客様・生徒さんにはたいへんご迷惑をおかけしております。

工事の方は大体の目途がつきました。

今のところ、7月20日(土)あたりからアトリエの営業を再開するつもりです。

既に教室のお問い合わせ・ご予約は少しずつ入ってきております。

お直しのご相談・ご予約などは、ウェブサイトのメールフォームからお願いいたします。


7月に入って3連休中となっています。

梅雨明けはまだですが、既に猛暑そして大雨と湿度高めの日が続きます。

タンクトップはこの時期大活躍するアイテムですが、

肌に近いところで着るため、サイズ感や開き具合などが気になるところです。

私も胸元のボリュームが無くて、前が開き過ぎているデザインだとそのまま着るのはちょっと…

そんなことも少なくありません。年齢的なところもあるかと思います。

骨格ウェーブさんなら思い当たる方も多いかもしれません。


こちらのタンクトップ、スクエアネックがきれいで今良く売れているようです。



こう見るとそうでもないのですが、実際着てみるとやっぱり開き過ぎなんです。

インナーとしてならOKですが、人目に付くところではちょっと無理。



ということで、今回は肩線で前身頃を約3㎝ほど縫いつめました。



この部分ですね。

つまみ縫いはできないので、いったん解いてから前側のみ平行に3㎝縫い込みです。

そうすると、



ほら、だいぶ違うでしょ。

これなら安心感あるじゃないですか?



インナーとして着た場合も「もう少し上まで見えた方がいいんだけど」って時ありますよね。

バランスって大事ですから。


そしてこのお直しはもう一つポイントがありまして。

横から見るとですね、



お直し前では実は脇の下がこんなに開いてるんです。

これも実際ちょっと気になるポイントですよね。

でもこちらも、上のように肩線で縫いつめれば、



はいこの通り。

ね、これも全然違うでしょ。

今着る服は、今直したい。だってすぐに着たいから。


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Posted by ボタン at 20:46Comments(0)その他お直し

2024年06月30日

只今リフォーム工事中 ボレロのお直しご紹介

6月も終わり、何と今年も半分が過ぎて行きました。

そして予定通りリフォーム工事中につき、アトリエは全面休業いただいております。

自宅の中はもう大変な状態ですが、水回り関係はピカピカに新しくなりました。

有難いことです!

これから更にリフォーム工事は続きますので、引き続きお休みをいただきます。

よろしくお願いいたします。


アトリエはお休み中ですが、できるだけブログやSNS更新はしていきます。

今回は、少し前にお承りしましたショートジャケットというかボレロのお直しご紹介です。

こちらはワンピースとアンサンブルになっている礼服上着のボレロ。



丁寧な刺繍が施されていて、上質のお洋服とお見受けしました。

ただ全体にダブついてしまっているのがどうしても気になると、お客様のお悩みでした。

ちなみに肩パットはお客様ご自身で以前に取り外されたとの事です。


ご試着いただくと、あ~なるほど。少しですが身幅が余り気味でした。



確かにモサッとした感じ(失礼)がして気になります。

そして肩のあたり、わかりますか?

パットが入っていないので張りがなく、脇が下に落ちてきているのです。


ということで、まず身幅を全体に4㎝つめ、1サイズダウンした感じになりました。

そしてやはり薄くても肩パットを入れた方がカッコ良くなりますので、

0.8㎝厚みの肩パットを付けてみました。




仕上がりはこんな感じですがいかがでしょうか。

身幅をつめたこともありますが、全体にピシッと締まった印象になりませんか。

やはり肩パットを付けたことが大きく影響しています。

beforeでは肩から脇・裾にかけてダラっと落ちてしまっていたのが、

しっかり上がって張りが出ているので、とてもきれいなシルエットになりました。


最近はカジュアルな服が主流なので、肩パットが敬遠されがちなのですが、

このようなジャケットでしたら、肩パットは入っていた方が断然きれいに見えます。

やはり肩パット、なくてはならない存在です。


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Posted by ボタン at 20:21Comments(0)その他お直し

2024年06月19日

重要なお知らせ&教室

まず重要なお知らせから。

最近のブログでもお知らせしておりますが、

6月20日(木)~7月末 リフォーム工事のため休業いたします。

お直しのご相談・お承り、お直し教室、全てお休みとなります。

またこの期間内は、お電話のお問い合わせもお受けできませんので、

何かお問い合わせや教室のご予約などは、全てメールでお願いいたします。

お客様、生徒さんにはご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。

また、ブログやinstagramはできるだけアップしますので、よろしければこちらもご覧ください。


これだけで終わるのも何なので、少し最近の教室の様子でもご紹介します。

しばらくお休みをとっていたミシン男子が最近また復活。




直線ミシンもロックミシンももうすっかり手馴れたものです!

この時はTシャツの着丈つめを勉強しました。




Tシャツの「丈感」って大事ですよね。

お気に入りの色柄でも丈がちょっと…となるといざ着られなかったりとか。

自分でお直しできればすぐに「いい丈感」にできますよ!


ワンピースの襟ぐりが大き過ぎてとても気になる…という生徒さん。

左右両肩線で縫いつめましたが、それだけではとてもご希望のサイズにならず。

そこで、やや乱暴なやり方ですが、前後中心にタックを取って詰めてみました。



どんな方法でもいいから、とにかく衿開きを小さくしたいとの切実な願い!

というわけで、こんな方法をやってみた次第です。



でも生徒さん的には大満足のご様子で、こちらも一安心。


そしてこちらは、ノースリーブワンピースの脇がブカブカしているので何とかしたいとのご希望。




これは教室でもお客様のお直しでも、よくあるお問い合わせメニューの一つです。

特に骨格ウェーブさんとか、上半身が細身で厚みのない方が多いようです。

今回はワンピース自体がフリーサイズなので、かなり余りが出ていました。

脇縫い目で本体の身幅を全体に4㎝、脇の下で更に4㎝(だから何と8㎝)

これだけの分量をつめましたので、仕上がりは生徒さんにピッタリの寸法に。



「夏のお洋服が一着増えました」と、こちらも喜んでいただけました。


冒頭でお知らせしたように、お直し教室もしばらくお休みをいただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。


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Posted by ボタン at 19:14Comments(0)その他お直し教室

2024年05月31日

ワンピースの身幅出し 脇にマチ入れ

何かと立て込んでおりまして、5月も最後になってしまいました。

今回もまずお知らせしておきます。

6月20日から7月末まで、お直しのご相談・お承り、お直し教室をお休みさせていただきます。

これからお承りするお直しですが、内容によっては7月末以降のお渡しになるかもしれません。

お客様・生徒さんにはご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。


今回はワンピースの脇にマチを入れての身幅出しをご紹介します。

で、そのワンピースはこちらです。



可愛いですね。フリル・ギャザー・装飾たっぷりでございます。

スカート部分はふんわりで大丈夫なのですが、

主に上半身バスト~ウェストがちょっときつめのようでした。

こんな時は、上身頃の脇縫い目、




はい、この辺りに別布でマチを入れてサイズ出しをいたします。

黒なので画像がちょっと見づらかったらすみません。

まず身頃の方は、こんな感じで細長い台形のようなマチを作り縫い合わせます。



そして身頃の延長で、袖の方もマチ入れします。



お袖は短めの半袖なので小さな三角形のマチになります。

そしてスカート部分のウェストギャザーは、中心の方からギャザー分を順に送って身頃と縫い合わせ。



はい、これで完成しました。

お客様にも大変喜んでいただけました。

ありがとうございます!


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Posted by ボタン at 20:07Comments(0)お直し

2024年05月15日

最近の教室とお知らせ

まずお知らせからです。

6月20日から7月末まで、お直しのご相談・お承り、お直し教室をお休みさせていただきます。

アトリエのリフォーム工事を予定しております。

しばらくの間、お客様や生徒さんにはご迷惑をおかけいたします。

勝手で大変申し訳ないのですが、よろしくお願いいたします。


大型連休が終わり、教室には新規の生徒さんが増えてきました。

とある日の授業からご紹介いたします。


以前に洋裁を習っていたことがあるという生徒さん、

その頃ご自分で作ったブラウスをお持ちになりました。

素敵な花柄のブラウスなのですが、襟のデザインがどうも気に入らなくて着ていないと。

作った当時はこれくらい大きな襟が流行っていたのかもしれませんが。

そこで襟の端を少しずつカットして、ご希望のサイズにお直ししました。



全体像がこちらで、襟の上(端)の方をカットしているのがわかると思います。

特に襟の先がとがっているのが「昔っぽくてイヤ」なのだそうでした。



クローズアップがこちらになります。

お直し完成後「これなら着られます」と嬉しそうにお答えくださいました。

良かった良かった。

初回の授業としては少しハードル高くて大変でしたが、苦労した甲斐があったというもの。

ご自分で作ったお洋服なら、捨てることもできないし何とか着られるようにしたいですよね。

お役に立てて良かったです。


こちらも最近受講を始めた生徒さんです。

身長が低いので既製服がなかなか合わず、よくお直し屋さんに出しているそうです。

実はウチの教室、こんな生徒さんがとても多いのです。

そして私自身も身長150㎝、皆さんのお気持ちはとてもよくわかります。

初回はシャツワンピースの着丈つめを勉強しました。



まず仕上がりラインと裁断線を引いて、慎重にハサミで裁断します。

左右の身頃を重ねて切れば、仕上がりに左右差がなく仕上げられます。



ちょっとひと手間かけてから、ミシンでステッチ仕上げです。

かなり前のめりですが、まあ初回ですから仕方ないですね。

そのうちすぐに慣れるから大丈夫。



こちらが仕上がり、脇の裾の部分です。

大きくゆるやかなカーブのライン、ちょっと難しいのですがとてもきれいにできました。

これはね、やっぱり「コツ」が必要なのですよ。

お直し教室では、上手な道具の使い方から重要なコツをしっかりお教えします。


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Posted by ボタン at 20:33Comments(0)その他お直し教室

2024年04月29日

プルオン型のパンツにファスナー取付

前回の投稿から1か月以上経ってしまいました。

ちなみに特に体調が悪いとかすんごく仕事が忙しいとかではありません。

どうにもSNS関係をやる気が出なくなってしまって自主的にお休みしてました。

何かトラブルという事ではありませんのでご心配なく。誰も心配してないか。

できる範囲で投稿をしていきたいと思います。


昨今のレディースのボトムスって、ゴム入りが主流になってきましたね。

一部にゴムが入っていたり、ウェスト全体にぐるりとゴムが入っていたり。

私は古い(そっちに入ると思う)人なので、ゴムウェストが人目に付くのってどうなの?

と思ってしまうタイプなのですが、まあ最近はそれも普通になってきています。

実際ゴムが入ったウェストの方が、フィット感が良いし何より着ていて楽です。

あとメーカーさんやお店側としてもサイズの許容範囲が広いので売り逃しを防げるし。


ということで、今回はウェスト全体ゴムのプルオンタイプのパンツのお直しです。



一見全体ゴムには見えないのですが、割と硬めのしっかりしたゴムが入っています。

その分ウェストが細めで、着脱の際にヒップを通過するのに非常に苦労します。

ウェストは全く問題ないのですが、ヒップのサイズまで広がりにくいので大変なのです。

ゴムを長くしようにも、パンツの生地自体にゆとりも伸びもありません。

なわけで、ここはファスナーを取り付けてしまおうということに。

前ファスナーだと見返しや持出し付けたり何かと手間がかかるので、

左脇にコンシールファスナーを付けることにしました。



上がお直し前の左脇、もちろん縫い合わさっている状態です。

ここ縫い目を開いてファスナーを付けちゃいます。



はい、付けました。意外と簡単です。



ほ~ら開きますよ。

これでヒップも楽々通過しますので、着脱に全く問題なし。

トップスをインする時にもこの方がしやすいですよね。

ベルト部分は、



上前下前ともホックとスナップを付けました。

下前側には4㎝くらいの持出しを継ぎ足しましたが、隠れる部分なのでこちらも問題なし。




レディースパンツの場合は、前開きだとお腹のあたりがもたつくことがあるので、

むしろ脇ファスナーの方が良いのかもしれません。

メンズの場合はもちろんそうはいきませんけどね。


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Posted by ボタン at 19:52Comments(0)リメイクお直し

2024年03月19日

テーパードパンツの丈つめ 注意点

ここのところ初夏?のように暖かくなったり、また冬に逆戻りしたり。

桜の開花も予想されていたよりも遅くなって、平年並みになりそうです。

出かける時は何を着て行けばいいのか、直前まで悩みますね。

ちょっと重ね着して温度調節できるといいのかな。

卒業式や入学式などセレモニーの多い季節。

早めに試着してみて、お直しが必要でしたらそちらもお早目に!


最近パンツといえばワイドパンツが流行ですが、今回はテーパードパンツについて。

私自身もそうですが、低身長の方はどうしても丈をつめないと着用できません。

お店で買う時は、その場で丈つめもサービスであったりしますが、

セールで買ったりとか、ネットで買ったりという時は自分で丈つめする必要があります。

もちろんお直し屋さんでも丈つめはやってます。

で、そのお直しの際にちょっと注意するといいことがあります。

テーパードパンツというのは、



こんな感じのパンツです。

ヒップ・太ももに少しゆとりがあって、裾に向かって徐々に幅がすぼまっていくタイプ。



今回のパンツはかなり傾斜があって、裾幅がだいぶ細くなっています。

足元がスッキリするので、低身長の私もよくこのタイプを穿いています。


このまま穿ければ問題はないのですが、もちろん丈をカットしないといけません。

問題はそのカットする寸法です。

例えば2~3㎝でしたらほぼ問題ないのですが、

低身長さんだと残念ながら、8㎝とか10㎝とかカットすることになります。

それが要注意点なのです。



上の写真ですが、丈を8㎝カットする場合、

裾幅は約14.5㎝、8㎝上がった位置の幅は約15.5㎝、

ということは8㎝丈つめすると、ぐるり1周で約2㎝も裾幅が広がってしまうことになります。

そのまま丈つめして着用するとどうなるかというと、

裾幅が広くなって、何だか重心が下がってバランスが悪く見えてしまいます。

そんな経験ありませんか?


そんな場合の解決策は、

裾幅を元と同じに狭くして、ヒザの上くらいから徐々に削るように幅を調整します。

そうすることによって、全体のバランスが良くなって見た目もいい感じになります。

ただ丈が合ってればOKじゃなくて、大切なのは全体のバランスです。

当アトリエでは、ご試着しただいて丈を決めると同時に、様子を見ながら幅のピン打ちもして、

お客様と一緒にバランスを確認しながら決めていきます。

お一人ずつの対応ですから、ゆっくりと納得いくまで悩んで迷っていいですよ。


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Posted by ボタン at 19:32Comments(0)お直し

2024年03月07日

最近の教室 初心者さんへお願い

またかなり久しぶりの投稿になってしまいました。

今春も暖かいなぁと思っていたら、ここへきてまた真冬の寒さと

寒暖差の大きい今日この頃です。体調に注意!

確定申告も何とか片づいたので、少し落ち着いているところです。


最近お直し教室の様子をご紹介していませんでした。

久しぶりのご紹介と、ちょっとお願いがあります。


細身の生徒さん、スカートのウェストが合わないものが多いそうです。

お裁縫は初心者さんですが、ミシンにもすっかり慣れたご様子。



何着か教室でお直ししましたが、今回はこちらのデニムスカート。



デニムはかなり厚手なので、ミシンもちょっとかけにくいですね。

力を入れるコツなどもお教えしますので大丈夫ですよ。

ウェストつめは、基本的には左右両脇で等分につめていきます。

こちらの場合は、ウェストベルトに接ぎ目ができますが、



ちょうどベルト通しに隠れてしまうので、縫い目はほとんどわかりません。

少しハードル高めでしたが、きれいに出来たと思います。


こちらも初心者の生徒さんです。



確か初めての授業でミシンをかけているところだと思います。

落ち着いてできているようですね。

お直ししたのは、先の生徒さんと同じくスカートのウェストつめでした。



同様に左右両脇でつめました。

少し厚みのあるウール地でしたが、何とかきれいに完成できました。

厚みのある生地はズレが出やすいのですが、防止するコツなどもお教えします。


今回は偶然にも、「スカートのウェストつめ」という同じ内容の授業でした。

最近はゴムウェストのスカートが多いので、皆さんフィット感に慣れているせいでしょうか。

緩いウェストだと、着ているうちにスカート全体が下がってバランス悪く見えてしまいます。

そして初心者さんには、これくらいがギリギリ受講が可能な内容だと思います。


お直し教室にはお問い合わせを多くいただきます。

生徒さんにはお直ししたい洋服とご希望の内容でお教えしています。

ただ初心者さんには、どうしても難しいものもあります。

例えば、ジャケットやコートのお直し、特に肩幅や身幅、着丈などのお直し、

あるいは、ワンピースなどデザインを大きく変えるリメイク、リフォーム。

どう考えても、初心者さんがいきなり取り組むには無理!があります。

私はできるだけ生徒さんのご希望を尊重しますが、

「どうにも難易度が高過ぎる」とこちらで判断した場合には、

他のお洋服・内容に変更していただきますのでご了承ください。


何が難しい内容なのかわかりにくい時は、直接ご相談いただくかあるいは、

お直し屋さんのサイトで、料金を見てみてください。

5,000円以上とか高額のお直しは、やはり初心者さん向きではありません。


また時々、お直し屋さんに出すと高いので、教室でやりたいという方もいらっしゃいます。

でも考えてみてください。

料金10,000円以上くらいする内容のお直し、

初心者さんが1回3,500円の授業2~3回でできるわけがないんです。

お金の節約だけを目的に教室でお直しすることは考えないでください。

どうも最近何か勘違い?されている方々がいらっしゃるようなので。

もちろん、何回か通っていただければ、そのうち応用でいろいろお直しできるようになります。

ミシンやお裁縫のコツも、1回だけでなく、何回も受講して自然と身に付くものです。

何より、気持ちが豊かになって、お直しや縫い物がとても楽しくなるはずです。

私も生徒さんにはできるだけ丁寧に、いろんなことをお教えしていきます。


今回は長くなってしまい、申し訳ありません。

どうしても最近気になっていることなので、つらつらと書かせていただきました。


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Posted by ボタン at 19:53Comments(0)教室

2024年02月15日

コートの肩線つめ、身幅つめ

バレンタインも終わり、2月半ばとなりました。

今日はとても暖かく、関東では昨年より14日も早く春一番が吹いたそうです。

花粉もいよいよ本格的に飛散が始まっているそうですが。

ついこの間雪が降ったばかりなんですけどね。

寒暖差が激しい時期ですので、体調には気をつけましょう。


前回のブログがコートネタで、今回もコート繋がりでいきます。



こちらがお預かりしたコート、お母様から譲り受けられたそうです。

厚手なのに柔らかくしなやかな手触り、きれいなツヤのあるとてもいい素材です。

ただやはり、この時代を感じさせてしまう肩のラインや全体のシルエット。

このまま着るのはちょっと憚られてしまいます。

せっかくの素晴らしい素材ですから、何とか着られるようにお直ししましょう。


まず最も気になるのはやはり肩のラインです。



肩パットを取り出してみると、かなり分厚いのが入っていました。

肩線の飛び出した部分をなだらかな線になるように縫い直します。

そして、お直し後は肩パット無しに変更しました。



これでだいぶ自然なラグラン線に落ち着きました。

更にバストから裾までの身幅、袖付け根から袖口までの袖幅を適宜つめました。

更に更に全体の着丈も5㎝ほどカット。

全てお直しした仕上がり後afterはこちらになります。



一番上のbeforeの写真から、かなりコンパクトになったと思います。

お客様に伺ったところ、スカートよりパンツスタイルが多いとのことで、それに合わせました。

お母様が遺してくださった素敵なコート、今に活かすことができて良かったです。

また何か気になることがあれば、いつでもご相談いただければと思います。


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Posted by ボタン at 18:56Comments(0)お直し